データセンターってどういうところ?私たちのデータは安全に保管されてる?見学した話

機会があってデータセンターを3~4箇所程見学した経験を綴ってみたいと思ます。
私たちが普段クラウドと言ってはいますが、そのデータを保管しているのがデータセンターで、ちゃんと地上のどこかに実在しています。しかしその実態を気にすることはないほぼないでしょう。
バックエンドエンジニアの方にとっては馴染みのある所かもしれませんね。
いろいろ話もそれてしまってますが、ご興味があれば。

どこにあるの?

全国各地、土地に余裕のある郊外以外にも、都心の駅近くにもあったりします。
しかしいずれも、大ぴらに「●●●データセンター」と看板を掲げているわけではないため、建物の外観からは分からないと思います。敢えて公にはしていないと思います。

足を運ぶ機会は稀だと思いますが、タクシーの運転手さんに●●データセンターまでお願いします。と言っても「え?どこそこ?」となるかもしれません。
ビル名を伝えた方がよさそうです。

クラウドなら、わざわざ土地が高い都心になくても、とも思うでしょう。ただ、一概にクラウドと言っても内容や目的は様々で、例えばパブリッククラウド(共有型)・プライベートクラウド(占有型)という使い分けをしたりすることもあります。

パブリッククラウドは、みんなが同じサーバ・システム上で各々の領域内で使用しましょうね、という感じです。
一方、プライベートクラウドは、うちの会社はセキュリティに重点を置くべき大企業だから、データセンター内のサーバ・システム機器を使用させてもらうが、みんなと同じサーバやシステムは共有せず自分のところでシステムを構築します、若しくは自社保有のサーバやシステム機器本体をデータセンター内に置かせてもらいます(サーバラックを借りる)、ということになります。

話が若干それてしまいましたが、プライベートクラウドであるならば、メンテナンスや緊急トラブル対応等を考慮すると都心にあった方が便利です。
そういう理由もあるのでしょう、都心のデータセンターと郊外のデータセンターの選択肢があるのだと思います。

私たち一般のブロガーがwebサーバをホスティングするのは、もちろんパブリッククラウドです。

どんな建物?

大災害を想定した堅牢な建物です。耐火性、耐震性、地盤ももちろん重視されます。
情報は今の時代重要な資産ですから、事故や災害にも耐えうるものでないといけません。

稀に、ネットワークのトラブルやデータ紛失等の事故がありますが、ほとんど人為的ミスや、想定外のアクセスによるサーバへの負荷によるものです。もちろん故意ではありませんし、予想外のことが発生するのは仕方がないです。

データセンターのデータは絶対安全なの?

過去2012年に、当時Yahoo(株)の子会社であったホスティング事業を行うファーストサーバ(株)でデータ全消失という事故がありました。詳細は『ウィキペディア(Wikipedia)』をご覧ください。
Yahoo(株)が損害金を補償したようですが、データを消失した企業にとっては大打撃です。

ファーストサーバ株式会社(英: Firstserver, Inc.)は、かつて存在したホスティングサーバを中心とする事業を行う企業である。大阪市中央区に本社を置いていた。

『ウィキペディア(Wikipedia)』より引用

余談ですが、この会社は事件や事故が多かったのですね。2008年、社長が新幹線で全裸となり公然わいせつ容疑で逮捕されています。素面で!、しかも常習犯だったそうです。
その後、社長は当然ながら辞任し、副社長が社長に就任しています。
当時の従業員の気持ちを想像してみると、前途洋々の会社に入社で意気揚々、社長逮捕で世間の目が冷たくなり、事故があって対応に翻弄され、ついには会社解散、なかなか波乱万丈ですね。少し共感できる節がありますが。

閑話休題、こういう事故や大災害に備えて、距離の離れた(九州と東京等)データセンターを2箇所以上契約し、一方のデータセンターが機能しなくなっても、データを同期させている(レプリケーション)、もしくはバックアップデータを保管しているもう一方のデータセンターを利用する企業もあります。
費用(イニシャルコストもランニングコストも)も手間もかなりかかりますので、大企業でしかなし得ないでしょう。

誰でも入れるの?

server

入館できるのは、所有者、出資者、技術者、機材搬入者、契約を検討している顧客くらいだと思います。

事前に入館予約が必要です。入館する際のセキュリティもかなり厳しい方だと思います。
建物の入館には入室記録をし、セキュリティゲートを通って、サーバー室が並ぶエリアに入れます。
その後サーバー室に入るにもセキュリティがかかっています。

中の様子は?

サーバー室が複数並んでいて、内装はシンプルですから迷子になりそうです。

郊外であれば土地に余裕があるからでしょう、サーバが並んでいるサーバ室とは別に、技術者が作業ができるちょっとしたワークスペースが備えられていることもあります。

サーバが多数あったら暑くない?設備は?

サーバ室内は空調がガンガン効いています。サーバー1台でも、PC1台と比較にならないほどの熱を発生します。
高熱になるとサーバに負荷がかかったり、故障の原因にもなりますし、しかも365日24時間フル稼働です。
それが膨大の数保管されているのですから、空調設備は万全です。
サーバーやネットワーク機器、セキュリティ関連機器に加え、空調の電力使用量も凄そうです。

災害時等の停電に備えて、例えば最低3日間分電力を発電可能な巨大な自家発電装置があったりします。
また、電気系統も複数用意されている場合もあります。

テレワークが増えてクラウド利用増加に伴い、これからもデータセンターは増えていきそうですね。

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